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経費精算クラウド『SAP Concur』の導入 コロナ禍で加速するペーパーレス化。経費精算はその最前線。
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経費精算クラウド『SAP Concur』の導入

コロナ禍で加速するペーパーレス化。経費精算はその最前線。

在宅ワークの浸透と共に注目を集めているSAP Concur(コンカー)。経費精算のペーパーレス化を支援するクラウド化が企業経営にもたらす効果は、極めて大きい。三者三様のプロジェクトを紹介します。

S.I シニアコンサルタント

S.I.

シニアコンサルタント
2012年新卒入社

「社員の7割近くが文系出身」という言葉に背中を押され入社。「SAPで会社の基幹業務を支えられることに魅力を感じた」という。以前はSAPを担当していたが、緊急事態宣言下の2020年4月にコンカーのプロジェクトに携わることに。いち早く資格取得し、お客様のペーパーレス化・テレワーク化に貢献している。

A.H. コンサルタント

A.H.

コンサルタント
2016年新卒入社

「もともと化学を専攻していて、バリバリの理系」だったが、未経験のIT業界へ挑戦。1年目からコンカー導入に携わる。「レベルが高く難しそう・・・」という不安があったものの、今ではコンカーの第一人者として社内で認知される存在に。

H.I. アソシエイトコンサルタント

H.I.

アソシエイトコンサルタント
2019年新卒入社

「典型的な文系大学生でしたが、大学時代は電子マネーを研究していました」という。今の仕事につながる部分もあるが、基本的には初めてのこと尽くし。「その場で全て覚えるようにしています」と語るように、プロジェクトを通してグングン成長している。

SAPとSAP Concur(コンカー)の違いは、
業務をより製品に合わせるところ。

SAPとSAP Concur(コンカー)の違いは、業務をより製品に合わせるところ。 SAPとSAP Concur(コンカー)の違いは、業務をより製品に合わせるところ。

―そもそもコンカーとはどんなシステムですか?

A.H:経費精算をするクラウドシステムです。クラウドなので場所問わずいつでも経費精算できるというメリットがあります。

S.I:SAPはカスタマイズ性が高く、パラメータ設定でお客様の業務を表現していきます。それに対し、コンカーはクラウド型のパッケージなので、お客様の業務自体をよりシステムに合わせるという考え方になります。そこが一番大きな違いです。1人あたり2?3社を担当させていただいていますね。H.Iさんは5社。ちなみにコンカー以外だと、1人あたり1?2社を担当します。

―コンカー事業が現在のように組織化されたのはいつ頃ですか?

S.I:最初はA.Hさんを含む数人でプロジェクトを動かしていましたが、そこから人数が徐々に増えていき、本格的に人数が増えたのはここ最近のことです。

H.I:コンカーを担当している社員は5人です。中でもA.Hさんは経験が豊富なので、いろんなところに顔がききますよね。

―A.Hさんがコンカーにアサインされたのはなぜですか?

A.H:入社後は通常、プログラミングにアサインされます。ただ私の場合は例外。「コンカーのプロジェクトやってみない?」と上司から言われ、挑戦してみることに決めました。

S.I:入社したら、秋先くらいからそれぞれのSAPプロジェクトに配属されるケースが多い。でもA.Hさんが1年目からコンカーに配属されましたよね。実はこれ、新しい動きなんです。それがきっかけで道ができて、H.Iさんも1年目から配属されました。

CASE1 運送会社への導入

システムと向き合うというより、
人と向き合う仕事。

システムと向き合うというより、人と向き合う仕事。 システムと向き合うというより、人と向き合う仕事。

―H.Iさんがメインで担当した運送会社様への導入について伺います。プロジェクトはどのような経緯でスタートしましたか?

H.I:社員の方が経費精算する際、それまでは紙ベースで申請していました。まず直属の上司が承認印を押し、別の上司に回すというフロー。一番の問題は、承認ルートが全くわからなくなっていたことです。紙ベースだとそういった問題が起こりうるんですよね。

―それで規制緩和された電子帳簿保存法を活用し、コンカーでペーパーレス化を進めたんですね。

H.I:税法上、請求書や領収書は7年間保存しなければいけません。紙ベースだと膨大な量になり、輸送・保管のコストがかかってしまいます。その点でも電子で保存するほうが合理的ですよね。電子帳簿保存法に対応できるのもコンカーの強みです。

―プロジェクトで難しかったことはなんですか?

A.H:私は要件定義のフェーズまでしか参加していませんが、「何が課題で、このシステムによってどう解決できるのか」をすり合わせるのが大変でした。ほとんどのお客様は、コンカー未経験。実際触ってみないとわからない部分がどうしてもある。そこを伝えることに苦労しました。

S.I:どのプロジェクトにも共通すると思いますが、システムを変えるにあたっては当然、現場の方から疑問や反発があります。「元のシステムに慣れていたのに、どうして変えなきゃいけないの?」と。そこをポジティブに受け止めていただけるよう、わかりやすく説明するのが難しいですよね。

H.I:そこは、私たち外部の人間からだけでなく、担当者の方からエンドユーザーに対してフォローして頂けるとスムーズです。それには、担当者の方とよく会話し、関係を構築することが大切です。心がけていたことのひとつは、話す時の声。特にプロジェクト初期では一生懸命トーンを上げました(笑)。ある意味、システムと向き合うというより、人と向き合う仕事かもしれません。

―無事導入し、どんな変化がありましたか?

H.I:ペーパーレス化が実現できて、承認が楽になったというお声をいただきました。最終的に承認ルートを全部可視化できたことも、このプロジェクトの成果です。何度も何度もトライ&エラーを繰り返した甲斐がありましたね。

CASE2 商社への導入

常に新しいことを学んで、
スキルアップしていけることが嬉しいですね

「常に新しいことを学んで、スキルアップしていけることが嬉しいですね」 「常に新しいことを学んで、スキルアップしていけることが嬉しいですね」

―続いて、S.Iさんが担当した商社様への導入ですが、どんな課題があったのでしょうか?

S.I:社内では私一人だけが参加したプロジェクトでした。もともと別の経費精算システムを使っていたのですが、承認ルートが煩雑だったためコンカーに切り替えることになったんです。ただ、いただいたご要望をそのまま全て受け入れると、使いにくさも発生してしまいます。せっかく新しく入れ替わるなら、このタイミングで使い方や申請ルート自体も見直すべきと考えました。

―他のSAPとコンカーとの違いはどんなところでしょうか?

S.I:コンカーに取り組みはじめて、システムとしての制約の大きさに衝撃を受けました。他の商材と全然違うんだなと。何ができて何ができないのか、どう運用を変えていただくかをお客様に伝えなければいけません。

―今までの経験が活かせた場面はありましたか?

S.I:以前SAPのプログラミングをしていたとき、会計部分を担当していたので、こちらに来てからも仕訳とかのイメージがしやすかったですね。以前、SAP Business ByDesignとSAP S/4HANA Cloudという2つのクラウド製品を扱っていたのですが、これもコンカーと画面が似ていました。

―似ている部分がありつつも、根本的に他のSAP製品とは勝手が違う。どう取り組みましたか?

S.I:勉強ありきですね。いつの間にか機能がアップグレードされていることもあるので。常に情報収集してキャッチアップするようにしています。まさかこんなに毎年違うことを勉強するなんて(笑)。チャレンジの連続です。

H.I:S.Iさんはこれまで、いろんな製品を経験してきましたよね。

S.I:そうなんだよね。毎回やることが全然違うから大変。ただ、新しいことに挑戦しつづけたいと思って入社したので、勉強してスキルアップしていけることが嬉しいですね。

CASE3 プロセス産業会社への導入

スタートは80点でいい。
運用しながら100点をめざす。

スタートは80点でいい。運用しながら100点をめざす。 スタートは80点でいい。運用しながら100点をめざす。

―A.Hさんの担当したプロセス産業会社様のプロジェクトについても教えてください。

A.H:現行のシステムは操作性が悪く、チェック作業時に漏れが発生したり差し戻しが多発したりといった困りごとがありました。請求書に関してはシステム対応しておらず、すべて紙での運用。そこを改善しようというプロジェクトです。

―どんなことに苦労しましたか?

A.H:要件がものすごく複雑で、システムに落とし込むのが難しかったことです。コンカーはシステムの性質上、お客様側でメンテナンスいただくことが多い。ですから、あまり設定を複雑にしてしまうと、お客様のほうでの管理も大変になります。後々の保守も考えたうえで、要件を解きほぐしていくことを意識しました。

H.I:コンカーはある意味、お客様が育てていくシステムです。80点くらいからスタートして、運用しながら100点に近づけていく。だから保守性が大事になります。

S.I:後々困らないように、最初にしっかり確認することが大事になりますよね。

―保守にかかるお客様側の負荷も考慮したんですね。コンカー導入によりどんな効果がありましたか?

A.H:入力作業を大きく簡素化することができました。それにより、業務担当者のチェック作業負荷も軽減。電子帳簿保存法対応もしたことで、ペーパーレス化の促進、ひいてはテレワークの導入にも貢献できたんじゃないかと思います。

日本のキャッシュレス化、
テレワークに貢献する。

日本のキャッシュレス化、テレワークに貢献する。

―コンカーが実現する未来についてはどのようにお考えですか?

S.I:緊急事態宣言の中でも、経理のお客様の大半が出社されていました。そんな状況が、コンカーの導入によって変わる可能性があります。会計システムがクラウド管理できれば、これまで実現困難と思われていた経理業務のテレワーク化が現実味を帯びてくるのではないかと。国としてもキャッシュレス化を推進しています。これは大きな追い風です。

A.H:コンカーの強みは、他のサービスと連携できること。ICカードのデータがコンカーにつながったり、領収書の自動取り込みができたり、請求書発行ができたり。それによって経費精算の手間が軽減され、経理担当者はよりクリエイティブな仕事に注力できるようになるでしょう。

H.I:経費精算のあり方を見直す企業は増えています。良くも悪くもコロナ禍をきっかけにして。日本のITは世界から10年遅れていると言われていますが、その差を大きく縮められたらいいですね。

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先輩の名言のおかげかも(笑)

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